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りにすれば良い。」この励ましの言葉に決心し、子どもの引き取りや学校の編入手続きなど、時間を追っかけてこの子達を預かり15年がきます。
その間いろんな事がありました。生活もそうですが、父親に年一回、鳥取から徳島刑務所まで、子どもの成長と安心を伝える為に面会をしていました。
ある日、子ども達の事で児童相談所に行った時「他人の子どもを同居させる場合、届けを出さないといけない。」同居してもう3年も経っていました。このことは、児童福祉法に定められているとのこと。
その時初めて里親制度を知りましたが、里親になるには、健全なる両親がいる家庭でないと里親にはなれませんでした。が、その後平成元年、法改正で私でも里親として認めていただけました。
ある日、私が風邪をひいて寝ていた時、私の部屋に父親が来て「自分の体が自分で管理できないのなら、他人の子どもを育てられるか!。」私は自分の気の緩みと甘えに気付きました。
その父親も6歳の時、両親に死なれ里親に育てられたそうです。私は、その父の里

 

 

 

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